副腎疲労症候群
●副腎疲労症候群とは?
副腎は腎臓の上にあるアーモンド大の臓器です。
この小さな臓器は2つに分かれており、それぞれの役割を持っています。
内側を副腎髄質はアドレナリンやノルアドレナリンを放出します。
アドレナリンは危機、不安、恐怖、怒りの感情によって分泌され、 それら感情に身体が対応出来るよう、各臓器に指示を出します。
血糖値を上昇させたり、心拍数や血圧を上げて血流を良くしたり、 痛覚を麻痺させるなどです。 これらストレスに対抗・反応できる身体状態を作り出すホルモンです。
ノルアドレナリンはストレスに対抗できるよう、集中力、判断力、やる気、緊張などを高めます。
外側を副腎皮質といいコルチゾール、DHEA、アルドステロンのを分泌しています。
強いストレスなどが慢性的にかかるとこれらのホルモンの分泌は低下しますが、中でもコルチゾールの分泌が低下し、コントロール出来なくなった状態を副腎疲労といいます。
コルチゾールの最大の特徴は、アドレナリン、ノルアドレナリンが一過性であるのに対して、コルチゾールは蓄積していくため、正常な値に戻るのに長い時間を要することです。 そのため、ストレスを与えられていない状態でもコルチゾールレベルはなかなか下がらず、 慢性的にストレスを与えられると、どんどん上昇し、副腎が疲弊してしまいます。
●症状
疲労、体力減少、無気力・無関心、ベッドから起き上がれない、集中できない、明確な思考の困難
体重減少(増加)、脂肪増加、筋肉減少、低血圧(高血圧)、むくみ
眠れない、眠ってもすぐに目が覚める
体の痛み(関節、背中など)、震え、動悸、抜毛
塩分・コーヒー・甘いもの・脂肪分を好む
免疫力の低下、頻尿、冷え性、性欲の低下、めまい
骨粗しょう症、体の痛み
●原因
副腎疲労の一番の原因は精神的ストレスですが、過労、睡眠不足、慢性的な感染症、アレルギーなどの肉体的ストレスによることもあります。
栄養不足、喫煙、毒素(添加物、白砂糖など)生活習慣などが蓄積し、複合的な要素により引き起こされることがほとんどです。
●セルフケア
ストレス回避
ストレスに対する対処法には問題解決、環境変化、思考停止など、 様々なスキルが存在します。
ストレスに対処し、副腎が疲労する原因を断つことが重要です。
喫煙、コーヒー
タバコやコーヒーはアドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾールの分泌を促す原因となります。
●治療
副腎は東洋医学ではの五臓の腎の一部と考えられます。 腎に問題があると腰や膝がだるく、あるいは鈍く痛む、活力減退、頻尿、耳鳴り、難聴、歯の脆さ、脱毛、ひどい寝汗などがあります。
鍼灸治療で腎機能を回復させることで症状の改善が見られます。
